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シリーズ『吟醸』その(1)

2008.03.28 19:21|naoko@kisoji
3月27日、長野県新酒鑑評会の一般公開が長野で行われ、
頭たちと一緒に行ってきました。

毎年、各蔵が自慢の吟醸酒を出品し、
一般公開の数日前に行われる審査会でその評価が下ります。

今年は(も?)、下から数えた方が断然早い順位で、
相変わらずの劣等生ぶりを発揮してきました(T_T)

なんて書くと、うちの酒造りが全くダメに聞こえてしまうかもですが、
必ずしもそうではないんです。
ただ、吟醸の世界として考えると、
うちの蔵としては苦手分野になってしまうのでしょう。


長野県新酒鑑評会は、全国新酒鑑評会の直前に毎年行われます。
ここで県の先生方に自分たちの酒を評価していただき、
その年の酒の出来に対する評価だけでなく、
どの酒を全国の出品用に選ぶかなども、アドバイスいただくのです。

やはり、出品吟醸ともなれば、各蔵すっごく力を入れており、
ひとつひとつの行程に対して、すっごく気を遣って、
より良い酒を醸せるよう、努力をしています。


具体的に、長野県でも全国でもそうですが、
鑑評会の評価方法というのは減点方式となります。

香りが少なすぎたり、あってはならない味や香りがあったりすると、
その段階で減点されてしまいます。

鑑評会で評価される吟醸というのは、
香り豊かで、より雑味がなく、
しかしふくよかな味わいを持つ酒
です。


ひと昔前までの出品吟醸というのは、
とにかく味があるのかないのかわからないような、
水に近いような綺麗な酒が評価されていたようでしたが、
(実は呑むにはおいしくないような、物足りないような)
近年では、味吟醸的なふくよかな酒が評価されるようになってきました。

それは、単に味が多いのではなく、
ふんわりとふくらみのある優しいお酒が評価されているのです。
(今年評価の高かった酒をみてそう感じました。)

そんな酒を醸す為には、より低精白の米を使い、
米の吸水も出来るだけ減らし、醪の品温経過もゆるやかで、
最高品温も低く、しぼるときも圧力のかからない袋しぼりで行い、
斗瓶10本や20本と取り分け、全て手作業で滓引きを行い、
…と、とにかく手間と言う手間をかけて造るのです。

使う道具ひとつにしたって、
洗いに洗いを重ねて、とにかく慎重に造るのです。


だからこそ、『あ、ちょっと失敗したかな。』ってくらいのことが、
できあがった酒では『こんなにも大きな影響が出ちゃったよ。』って結果になり兼ねません。


で、私は今季の酒造りで3年目になるのですが、
1-2年目は出品酒という部類の酒質があまり好きではなかったのです。

ちょっと裏事情を書くとすれば、
昔よくあった『香り付け』『除酸』といった、
出来上がった酒に対して様々な救済措置を施してでも
金賞を取りたいと思う蔵が多かったからなのです。

だって、すっごく丁寧に造ったからには、
しぼった酒そのもので素直に真っ向勝負したいじゃないですか。

で、うちの出品吟醸はいつも酸が多かったり、
味が多かったり、しかも香りは少なくて、
どうにか救済したら何とかなるんじゃないか…。
なんて外の人に言われたりするから、
そんな事をしてまで全国で金賞なり入賞なりの評価は欲しくないなって。

だから、うちの今の純米酒とかを呑んでいただけばわかるかもですが、
自然にでる酸味は大切に、味のある酒を主力としている為、
出品吟醸の世界には縁遠くても仕方ないな…なんて。

まぁ、うちの杜氏からの影響もかなりあるのですが。

良くわかっていなかったからこそ、
そんな事を考え、一昨年・昨年とあまりいい評価をいただけなくても、
実はそれ程がっかりしていなかったのです。

『うちはうちの酒なんだからいいじゃん。』てな感じで。

でも、今年県の一般公開に行ってみてびっくり!!!

味はふくよかなんだけど、すっごく綺麗で無駄がなく、
かと言って呑んでもおいしいだろうな~って吟醸がたくさんあり、
そんなお酒はやはりいい評価を受けていたのです。

しかも、そんないい酒を醸している杜氏さんや蔵人さんのお話を伺うと、
『え、そんなことまで!?』って思うようなことまで、
すっごく気を遣って造っているのが解るのです。

やっぱり、そこまでやっている蔵の吟醸とうちの吟醸では雲泥の差を感じました。
当然ですよね。
うちだって、うちなりの気の遣い方をして造ってはいますが、
純米酒と出品吟醸では目指す方向が180度反対にあり、
(少なくとも今まではそう思っていました。)
その拮抗状態をどう打破できるかってすごく難しいことだと思います。

ただ、最近では純米吟醸で出品してくる蔵も増え、
うまく造れば純米吟醸でも、すっごくいい吟醸になるんですよね。

ていうか、今季の造りに向けて、
私なりに改善したかったことと言うのは、
たとえ純米酒であっても、
吟醸の世界での考え方と大きく変わらないってことに気づきました。

米を溶かしすぎない、温度経過をゆったりと、
最高品温は低めに推移、醪をしっかり熟成させてから上槽…。

いい吟醸を造る為のことを純米造りに発展させれば、
私の思う純米酒にたどり着けるのではないかって感じたのです。


なんて、色々書いてみましたが…。
詳細はシリーズ『吟醸』その?へつづく。



◇◇◇3年目の造りって大切なタイミングなのかもな◇◇◇
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