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さて、初呑切り

2008.08.07 13:56|naoko@kisoji
初呑切りが終わると、いよいよ造りが始まるような気がします。

正確には、まだまだ時間はありますが、
9月には米の発注をしなくてはならず、蔵の掃除や道具の整理も徐々に始まります。

そうこうしているうちに、あっという間に始まりそうで、
やや気持ちは焦り気味。

初呑切りには杜氏や頭が小谷村から来てくださったので、
私の頭の中で練り上げてあるおおよその計画を話して、OKを頂きました。

で、初呑切りについて。




木曽は北から

杉の森→木曽路→七笑→中乗りさん→木曽のかけはし

と、全部で五醸あります。

今年は全部で130点。その内、30点がうちのお酒です。

19BYの造りが終わってからは、
とにかく貯蔵をしっかりしようと思い、
九郎右衛門は全て瓶貯蔵に、タンク貯蔵のものも、
極力温度を下げられるような工夫をしました。

とは言っても、タンク貯蔵の場合は限界があり、
温度を下げられても8℃程度と、なかなか現実は難しいのであります。
普通酒に至っては、20℃前後まで上がっているので、
正直ベストな環境とは言いがたいですよね。

で、30点の酒を並べて利き酒をしてみると、
やはり貯蔵の温度帯で熟成度合いや熟成の方向性が全く違うんですね。
同じだけの時間熟成を重ねていても、全く違う表情を持っています。

純米酒や吟醸酒は、当然温度が低いにこしたことはないと思います。
温度だけが原因ではないと思いますが、
熟成酒の香りの種類を考えた時に、
15℃を超えるような温度帯での貯蔵では【老香(ひねか)】に、
それ以下の温度帯では【熟成香】が付くのではないかと思います。

【老香】と【熟成香】は紙一重だと言いますが、
すっごくいい状態で貯蔵熟成されたお酒と言うのは、
いやらしい【老香】が出ず、
すごく爽やかな【熟成香】を持っていると思います。

で、そんな熟成酒はなかなか出会わないように思います。

貯蔵熟成による影響と言うのは本当に様々で、
今回利き酒した30点も、それぞれに良くなったり悪くなったり。

酒を仕込んでしぼるまでが酒造りではなく、
しぼってから貯蔵して、それを出荷するまでもまさに酒造りなのです。

ちなみに、うちの蔵では普通酒や本醸造の貯蔵は常温で、
夏の一番暑いときだと酒の温度は20℃を超えてきます。

でも、これらのお酒は一年間で全て払い出してしまうのです。
そう考えると、20℃程度の温度であっても、
秋口お燗酒で飲まれる頃には、ほどよく熟成が進んでいて、
しかもアル添をしているので、形崩れも少なく済みます。

むしろ、低温でゆっくり貯蔵していると、
ほど良い熟度に達するまでに出荷しきってしまうような気がします。

一本一本のお酒に対して、
それぞれの貯蔵対策をしなくてはならないんだなって。

今後は密閉タンクでの窒素置換やら、
もっと貯蔵温度を下げられる工夫やら、
できることは何でもしたいと思います。

本当はおっきな冷蔵庫を2基でも3基でも欲しいですが、
それこそ莫大な資金が必要なので…。
しかも冷蔵庫を設置する土地もないんですよね(^^ゞ

ちなみに、この記事会社の事務所で書いています。
現在の室温、35℃。
扇風機とうちわで何とか凌いでいますが頭はぼ~っとしてきます。

と言うわけで、文章がいつになく下手な気がしています。
読みにくいかもしれませんが、ご容赦下さいm(__)m



◇◇◇空から一億円でも降ってこないかな◇◇◇
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