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生換!生燗!!

2010.04.25 22:16|naoko@kisoji
昨日の火入れの話、ちょっと続き。

さて、うちの蔵では十五代九郎右衛門のお酒を瓶火入れに。
木曽路のお酒の一部を瓶火入れ、
その他はタンク火入れを行っています。

火入れの方法って色々あって、うちの蔵では3パターン。

(1)蛇管を使ってのタンク火入れ
(2)プレートヒーターを使っての火入れ
(3)瓶を湯煎して温める瓶火入れ

(1)はタンク貯蔵前の1回目の火入れ。
(2)は出荷時に熱酒で瓶詰する為の火入れ。
(3)は瓶貯蔵をする為の火入れ。

と言う使い分けです。

火入れって言うから、温度を上昇させることが重要に聞こえますが、
実は、火入れ後の冷却の方が重要なんです。

ナゼって、温度負荷が酒の熟成を進めることになります。

あと、前々から言われてきていますが、
温度負荷によってカルバミン酸エチルって物質が、
熟成過程において加速度的に増えていくんですね。

このカルバミン酸エチルってのは、
酵母の代謝産物の尿素とエタノールによってできるみたいで、
高温持続時間が長い程、
熟成過程で生成が促進されていくようなんです。

この物質がナゼ悪いって、微量発がん性物質と言われているようで。
ワインとかウィスキーとか、
清酒を含める発酵食品中にその存在が言われています。

カルバミン酸エチルの前駆物質は尿素なので、
ウレアーゼと言う尿素を分解する酵素を使うか、
発酵過程で尿素を生成しない酵母を使うか、
あとは、火入れ後の急速冷却を行うかが、
カルバミン酸エチルを作らない方法なのですが、

ひとまずうちの蔵でできることは、火入れ後の急速冷却。

だからこそ、瓶火入れを行うんです。

もちろん、香気成分の飛散が少なかったり、
酒質の維持にも一躍買いますが、
せっかく『酒は百薬の長』なのだから、
まだまだ規制がかかっていないこととは言え、
生成抑制をするに越したことはないですよね。

タンクの火入れでも、冷却水との熱交換を利用して、
急速冷却ができる設備とかもあるんですが、
うちではまだまだそんな設備投資をできる余裕がないので、
ひとまず私の体力が続く限りで瓶火入れを増やそうってのが、
今の私の目標です。

そう、瓶火入れにはかなりの労力が必要なんです。
専用の瓶燗器とかももちろんあるんですが、やはり高価。

今季は半切りを使って瓶火入れできるよう、
専用の蒸気管を作って貰いました。

それだけで、随分と火入れは楽になったけど…やっぱりシンドイ。
私一人フルに火入れして、一日で一升瓶700本かな。

でも、お酒のためって思えば、
ぶつぶつ文句言いながらも、こつこつできるもんですね。

まだまだ全量瓶火入れとはいきませんが、
(作業性の問題や、貯蔵の問題や色々で)
徐々に瓶火入れの量を増やしていかなくちゃなって思います。

で、『生換』の話。

随分話題がずれました。

タンク火入れをすると、タンクに熱酒が満タンになった状態で、
お酒がだいたい65~68℃くらいになるように、
蛇管を使って火入れをします。

当然、温度によって液体は膨張しますから、
冷めた後のお酒の量を推測するために生酒換算と言うことをします。

火入れ直後のお酒の量をと温度を測定し、
冷却後の品温を15℃ということにして、
その温度差を変数にして、数式に当てはめることによって、
冷却後のお酒の量を算出することができます。

で、うちにあった換算式の係数が一桁違ってたんですね~!?
どぉりで、火入れ貯蔵後に100Lとか200Lとか欠減が出たわけです。

その換算式、ちゃんとした教科書みたいなのをコピーしたものが
前の杜氏から受け継がれてきていたので、単なるミスプリ。
気づいた時、びっくりしちゃいました。

さて、『生燗』の話。
単なる言葉遊びでしたが、
今季の九郎右衛門の生原酒、結構お燗がいけるかも。

長野酵母は、50℃越えるくらいでちょっとむせる感が出てきて、
私の中では45℃くらいがやっぱり適温かなって思うけれど、
9号酵母は50℃程度の温度帯でもよさそうで。

どちらも、低い目の温度だと酸が浮いてばらつくんですが、
そこをちょっと超えた温度ってのがスパッとまとまっていいのかも。

今でも、純米や吟醸をお燗してくださいって頼むと、
『いいお酒だからもったいないですよ~』
って言われることありますが、『生燗』はまた良いもんだなって。
あ、でも生燗に向く酒質と向かない酒質、
大別されるとは思いますが。

と言うことで、最後は駆け足、尻すぼまりな記事になりましたが。
長々とお付き合いいただきまして、ありがとうございましたm(__)m



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