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醗酵と腐敗!

2012.10.31 23:01|naoko@kisoji
今日は食品衛生責任者の養成講習会へ行ってきました。

保健所から清酒製造業と清涼飲料水製造業営業許可を受けていますが、
そこには必ず食品衛生責任者の選任が必要になります。

これまで先代の社長がそうだったのですが、
私に変わる為には講習会を受けなくてはならず、
丸1日の長丁場の講習会に、
仕込の作業をみんなにお任せして行ってきました。

その内容と言えば、食品衛生法の基本から食中毒について、
食品の表示基準や事業所内の衛生管理、
様々な食品の殺菌方法など、多彩なものでした。

結果的に、1日の講習会では不十分なんじゃないかって、
丁寧に講習すれば、2日くらい必要なんじゃないかって、
食の安心安全を守り励行する為にはそう感じてしまいました。

少なからず、大学時代に微生物学をかじったので、
まだ理解しやすい内容もありましたが、
そういった類の学問に触れてきていなければ、
微生物とはなんぞやって、基本中の基本から
レクチャーしなくては、
食品衛生ってなかなか理解できないことも多い気がします。

今日の講習は、長丁場で眠気を覚悟していましたが、
幸いなのか不幸なのか、地方事務所の建物の暖房が
11月1日からしか利用できず、
1日前の本日はあんなにも寒かったのに、暖房なし。
寒くて寒くて、眠気にも襲われず、
内容も興味深いものが多かったため、
ばっちり目が冴えた状態で最後まで聞く事ができました。

ちなみに、食品衛生の講習会会場が寒くて皆風邪をひき、
その風邪ひきの状態で自社の業務にあたらざるを得ないとすれば、
今日の講習自体が本末転倒だなって思っちゃいました。

なかなか、お役所さんのルールは堅強で、
職員さんたちも何かと大変なんだろうなって感じます。
節電は大事だし、私も励行していますが、
時と場合って事も考えなくては。

仕事が忙しくなってきて、風邪なんてひいてられないし、
日常生活でこんなにも気を遣っているのに、
外的要因で風邪なんてひきたくないですから、
何年振りかにホッカイロを買って暖をとったわけです。



それはさておき、
今日改めて考えたのが「発酵」と「腐敗」の違い。

発酵も腐敗も、微生物たちの代謝のひとつであり、
生命活動と言えるのです。

糖分やたんぱく質なんかを分解してエネルギーを得る回路で、
糖分を分解してアルコールや乳酸を生成するのが「発酵」
たんぱく質やアミノ酸を分解して硫化水素やアンモニアを
生成するのが「腐敗」ってなわけ方もある様ですが、

結局のところ、人間が基準になっていて、
人間にとって有益であれば「発酵」
有害であれば「腐敗」ってなところでしょうか。

今日のテキストの中にも、
発酵と腐敗の違いについては簡単に述べられてはいましたが、
実際はあまり理解されていないことも多いんじゃないかなって、
ふと感じたのです。

これは私も勘違いしていましたが、
食品の腐敗自体は人体に悪影響を及ぼさず、
食中毒に発展するのは、腐敗により毒素が生じた場合とか、
特定の病原性の微生物が食品に付着した場合だとか。

腐敗することによってその微生物反応自体が
食中毒を招くわけではなかったようです。

まぁ、腐敗は不快な印象を持ち合わせますし、
仮に営業の中で起こってしまえば、
信用問題にもなりますから、ないに越したことはありません。

微生物の世界って、踏み込めば奥深く、
発酵微生物学とか、酵母学とか、そんな講義を聞いていた
大学時代がたいそう懐かしく感じたのです。

そんなこんなで、
「実学主義」の農大を卒業し、
微生物学を勉強できたことが、
現場での知識習得に役立っており、
実社会においても学問が先立つのではなく、
経験的な部分や現場からの学びの部分とを
学問的知識と合致させることで深まっていくんですね。


長い講義だったので、色んなことを考えてました。
それが文章になったらひっちゃかめっちゃか。
脈略のない長文、失礼いたしました。


要は、微生物を身近に感じる仕事をしていることで、
日常的な微生物の動向がなんとなく見える気がして、
彼らの気持ちの少しでも近づける様にって、
常々考えたりすると、食品衛生だって、
お酒造りだって、結構単純な仕組みなんだよな…。


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食品衛生の基本は手洗い励行!

酒蔵の環境

2012.10.30 00:21|naoko@kisoji


随分と蔵の周りの風景が秋めいてきました。

「木曽路はすべて山の中である」とはよく言ったもので、
山と山を手で繋げるんじゃないかって程、山が迫っています。

朝もやが晴れ始める頃、ようやく西の山肌に太陽の光が。

この写真撮ったの、朝の7時50分。
こんな時間でさえも、街並みにはまだ陽が射しません。

夕方は西の山に早々と太陽が隠れてしまうので、
10月の今頃でも15時過ぎれば街並みは山の影に。

なんだか、暗~い土地の様に聞こえそうですが、
いやいや、とっても爽やかな青空に囲まれ、
山の緑と、いつでも爽快な風が吹き抜け、
いつの季節も気持ちのいい谷間の村なのです。

まだ酒造りも序盤ではありますが、
今季は体制がガラッと変わったこともあり、
作業のやり方や時間配分なんかも変わってきていて、
ひとつひとつの行動を念入りに確認をして行っています。

毎年同じような作業ではあるけれど、
今年はなんだか新鮮味が色濃くあり、
スタートとしてはなかなかいい状態なのであります。

秋晴れが続き、空気もカラッと乾いて、
気候も程よく涼しく。

麹屋さんの私としては、
今の環境はなかなかいいものです。

これが寒くなってくると、
洗米やら蒸米やら、気を遣うことが増えてきます。
麹室の状態も変化してきます。

今のウチに蔵の環境に身体を馴染ませ、
気候や様々な条件に柔軟に反応できる感覚を、
取り戻しながら研ぎ澄ましていくってもんですね。


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寒さにも身体を徐々に慣らしていかなくては!

タンクが動く!

2012.10.25 22:03|naoko@kisoji
狭い狭い木曽谷の、小ぢんまりとした酒蔵での出来事。

狭い谷間の、しかも住宅街に立つ我が酒蔵は、
お世辞にも広いとは言えない敷地の中に、
見事なまでに様々な設備を入れ込み、
とってもコンパクトな環境であります。

平地がない為、酒蔵の建物は斜面の上に建っており、
瓶詰作業棟の2階が酒蔵の1階と言った感じに、
酒蔵の敷地の中は坂だらけ。

通常ウチの規模であれば、
フォークリフトが2台あれば充分なところ、
階や建物を跨いで荷が行き来する為、
各所にフォークリフトが必要となり、4台も所持。

一見狭い土地を有効活用している様にも見えますが、
なかなか非効率な作りの酒蔵であります。



そんな我が蔵で本日、
9000Lのタンクを2本処分する為に、
酒蔵から道路まで移動させる作業を行いました。



敷地の中にはこんな坂があり。
坂上の酒蔵から、この坂を下ってタンクを移動します。



しかも、建物の開口部はタンクの高さギリギリ。
移動通路の幅も、障害物等もありつつ、ギリギリ。



結果的に、1本のロープでタンクのバウンドを制御しつつ、
フォークリフトの運転手はヒヤヒヤしつつ、
無事に2本のタンクが坂を下って道路まで移動されました。

ふぅ。


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こんな環境で日々フォークリフト運転してるから、
お陰様でかなり上達しましたよ!

酒蔵の香り

2012.10.24 22:34|naoko@kisoji


お酒造りをするようになって、
とても大切にしている感覚は「嗅覚」です。

官能評価をする時も、わずかな香りの差を確かめます。
非常に閾値の低いものから、高いものまで様々ですが、
清酒特有の香りを利き分けるには、
まだまだ訓練が必要だな~って常々思います。

お酒を口に含まずに、香りだけで利き分けてしまう
とても鋭い方などもいらっしゃるのですが、
やはり、清酒にとって香りの要素はとても重要です。

酒造りが始まると、蔵の中が様々な香りで満たされます。

その主なものは、蒸米の香りであり、酵母が発酵する香りであり、
麹室に入れば、麹が育っていく香りであります。

とても心地よく、臨場感があふれます。
酵母や麹菌たちが生きてるんだな!って感じます。

蔵を歩く時は、どんな時でも嗅覚を敏感に保ちます。
何かいつもと違う臭いがすれば、
どこかに異常があるのです。

例えば機械の調子が悪かったり、掃除が行き届いていなかったり。
ほんのわずかな臭いでも、敏感に察知することで、
不測の事態を防げたり、対処出来たりするものです。

もちろん、麹を造る過程でも、
経過の状況を香りで確かめたりもします。

酒母や醪の生育状況も、香りで確かめます。

香りや臭いって、人によって感じ方も違えば、
それを表現する方法や言語も違います。

なかなか人と共有することが難しい感覚のひとつですが、
蔵で仕事をしていると、できるだけその感覚を摺り合わせようと、
その香りを比喩する表現を探し合ったりもします。

だからこそ、日常での強い香りを避けるようになりましたし、
食事も薄味になってきます。

濃いものに慣れてしまうと、閾値が高くなってしまい、
些細な変化に気づけないのは望ましくないですね。

嗅覚って、比較的慣れに弱い感覚だと思っているので、
常日頃からその感覚に意識を向けて、
あらゆる香りや臭いに敏感に反応出来るように、心がけています。

なんだか大げさな表現になってしまいましたが、
酒造りの中で、香りを確かめる行動って、
思いの外多いんだな~と思う訳です。

何はともあれ、無事に酒造りが進み始めた証拠に、
蔵の中は私の大好きな香りで満たされています。

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長野の酒メッセ2012!

2012.10.21 22:07|naoko@kisoji


長野の酒メッセ2012
過去最高の集客を以て、盛会に終わることが出来ました!

ご来場いただきました皆様、本当にありがとうございました。

さてさて、我が社のブースと言えば、
期待のメンズ3人組におまかせと言うことで、
私は実行委員会のお仕事に
あたふたと会場内を駆け回っておりました。

あまりブースにいられなかったので、
皆様とお話しすることがあまりできませんでしたが、
会場内ではたくさんのお客様に声をかけて頂き、嬉しい限りです。

中でも印象的なのは、
私が酒メッセに参加し始めてから毎年、1年に1回、
酒メッセでしかお会いしないおじいさんがいらっしゃいます。

一番最初に必ず木曽路のブースに立ち寄ってくださり、
私の名刺を毎年必ず1枚持ち帰り、
「今年も元気に尚子ちゃんに会えて嬉しいよ。」
と言ってくださいます。

今年はどうやら開腹手術を2回も受けたそうで、
酒メッセに来られるか心配だったそうですが、
いつもの元気なお姿でしたので、安心しました。

日本酒って、何か心に寄り添える素敵なもので、
誰かの一生の中に存在出来得ることは、幸せなのです。

お客様に愛着を持って接していただける日本酒。
お客様も社員も自分たち家族も、皆が幸せになれる日本酒。
そんな日本酒であり続けられるよう、日々の精進なのです。


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今後とも、長野の酒メッセ、長野の地酒を
どうぞよろしくお願い申し上げます!!

タイミングだな!

2012.10.11 21:37|naoko@kisoji
私はとってもラッキーなんだと思う。

色んなタイミングが、ピタッと合ってくる。

リミットぎりぎりのところで、
何かがうまくいく。

見えない大きな力に助けられている。
見える誰かが助けてくれる。

自分のチカラなんてちっぽけなもので、
そんな助けがなければ、何もうまくいかない。

そんなことを想うここ数日。。


地元で酒米を作ろう!

事の発端は6年程前になろうか。
地元木祖村産のヨネシロを作っていただき、
「燦水木」と言うお酒を醸している。

ヨネシロは一般米だが、
農家さんにとって、酒になるお米はみんな酒米なのだ。
そして、ヨネシロは継続的に作られている。


標高が高く、日照が短い木祖村で、
作れる米は限られてくる。

酒造好適米のしらかば錦もそのひとつ。

いや、適地とは言い難い木祖村で、
なんとか作れる可能性のある酒米なのだ。

続けることに意義があり、
でも米つくりも酒造りと同じで1年に1回きり。

1回チャンスを逃すと、まる1年先送りに。

焦る気持ちは酒造りへの気持ちと同じところに。

でも、焦っても何もうまくいかない。
これは、最近私が覚えたことのひとつ。

ただ、焦らずともタイミングを逃さない
先見性や決断力は必要だろう。

先を見過ぎて1歩踏み出せないのももったいない。
ただ、見誤って大損失に繋げてしまうのも、いかがなものか。

まだまだ最後は自分の直感頼りになるしかない。
直感を疑い始めたら、生きてはいけない。



そんな時、
周囲からの助言が絶妙に投げかけられる。

今なんだ!

今動かなくちゃ!!

そう、背中を押してもらえる、タイミング。

自分が考えていた以上に、
周囲の人が親身に考えてくれる。
協力的にアドバイスをくれる。

本当にありがたいに尽きる。

そんなチャンスたちを生かすも殺すも、
それは私に掛かっているのだ。


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米米米米米米……私たちは米とともに生きています。

金銭出納帳

2012.10.09 22:00|naoko@kisoji
金銭出納帳なんぞと言うものをつけています。

結婚してから、夫と母との3人暮らし。
生活費をどうわけるか面倒なので、

主に食事を作ってくれている母に食費は任せ、
その他の経費は私達夫婦で賄っています。

夫婦二人共通のお財布を作って、
給料日にお互い同じだけお財布に入れます。

で、そのお財布の出納帳をつけているわけです。


マンション暮らしの一人暮らしとはまた違い、
だだっ広い古民家での暮らしには、結構な経費が掛かります。

ついでに夫婦二人で食事や飲みに出掛ければ、
ついつい使いすぎてしまうんです…。

これからの夫婦生活、家族が増えたりと、
ひとり独身を謳歌していた頃と比べれば、
季節の変わり目に洋服買うのを我慢したり、
お互いに貯蓄体質には変わってきている気がしますが、
まだまだ無駄遣いは多い気もします。

出納帳をつけるなんてこと、
ここ何年もやってきませんでしたから、
そもそも1日に何にいくら使ったかを思い出せません。

レシートを1回ずつきちんともらう様になてきて、
1回二人で外出すると、思いの外使っていることにびっくり!!!

無理に節約することがストレスになりたくないし、
美味しいものと美味しいお酒は私達には欠かせませんから、
バランスよく使っていくようにしなくては。

自分のことだけ考えていればよかった時は、
貯金だの節約だのあんまり考えることをしませんでしたが、
やっぱり家族ができると、変わるものですね。

メンドクサイな~って思いながらも、
金銭出納帳をつけて、現金合わせたりしています。

そう言えば、小さいころ少しずつのおこずかいを、
地道に貯金箱に入れては、欲しいものを買っていました。

「これが欲しい!」って目標があれば、
コツコツと貯金していた幼少時代、
あの頃が一番堅実的だったかもしれません。

これからは、あの頃を思い出しながら、
素敵な家族生活の為に、コツコツと貯金するってもんですね。

友人たちも、結婚出産の後、次のステップとして
家を建てたり買ったりしている人が増えてきました。

人生の中のステップとして、持ち家ってやっぱりいいですね。
私たちの場合は、この古い家をいかに守っていくかですから、
きっとこの先家を建てるってことは可能性低いですが、
修繕や改築って形で、未来に残せる建物を維持していかなくては。

歳とったな~なんて、「家建てたよ!」なんて聞くと思いますが、
歳はとってナンボですもんね。

歳相応に、充実した日々を送りたいものです。


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出納帳つけ始めたら、10円合わないのも気になります(^^ゞ

第24決算期スタート!

2012.10.05 22:34|naoko@kisoji
株式会社湯川酒造店、10月1日より
第24決算期がスタートしました!

酒造会社って、9月決算の会社がまだまだ多いようで、
ウチの会社も例外ではなく、9月決算です。

なんで9月決算かっていう話は、
私が聞かされているのは、蔵在庫が一番少ないからだそうで。

その他の理由も色々あったんでしょうけど、
なかなか9月決算と言うのも曲者なのであります。

私が社長になって2度目の決算ではありますが、
丸1年間を過ごしたのはこの9月までが初めてです。

会社経営なんぞが何も解らない状況で社長になり、
とりあえず社長になったその月から税理士の先生を
変わって頂く決心をしました。

代表者変更登記が2011年7月でしたから、
社長になって2カ月で初めての決算を迎えたわけです。

今思えば、かなりな思い切りの良さがあったなと。

会社の状況が把握できていないにも関わらず、
よりじぶんなりに把握したいと思う一心でしたし、
決算を組むに当たっての考え方も、
私が感じることを反映していただいたので、
税理士の先生が変わったことで科目もガラッと変わり、
今思えば、すごいスピードの中での変化だったなと思います。

酒造年度はご存知の方も多い通り、
6月が期末となり、7月から新しい年度となります。

来年あたりには、
ウチの決算期を酒造年度に合わせたいと思うので、
決算書の内容が安定してくるのは来年度以降のなりそうですね。

正直借り入れも多いですし、
今の目標はキャッシュフローの改善です。

その為には、会社の健康状態をより把握できる環境を整えたく、
できるだけリアルタイムでその状態を認識することができ、
より早い段階で様々な対処を施せるようにしたいわけです。

原価計算もしかり、仕掛品の捉え方もしかり、
社長の考え方ひとつで、会社の健康状態も違って見えてきます。

10月から4月までお酒を造っていますが、
いつのタイミングで原価として計上するかによっても、
月々の状況って大きく違ってきますよね。

しぼったら原価へ計上なのか、
火入れしてタンクへ入ったら原価へ計上なのか、
はたまたそのお酒が売れた段階でなのか…。

では、しぼって間もなく売れていく
新酒しぼりたての原価の捉え方は??

私が原価計算に固執するのは、
経営者になる前から、
一体このお酒はいくらかかってできているのか、
もっぱら気になって仕方がない。

1年終わってみなければ、正確な原価が算出できない。
総合でみて、20%換算L辺りの原価は出るけれど、
酒種別の原価が正確には割り出せていない…。

などなど、日常的に疑問に感じていたことが、
今の考えのベースになっているのは間違いありません。

きっと、酒造業の先輩社長さんたちは、
原価の捉え方には頭を悩ませているのだと思います。
私も私なりに、税理士の先生と相談しながら、
自分が納得でき、より現実に近い形で原価を捉え、
またそれ以外の経費面でも発生主義の下現実に近い形で捉え、
毎月の会社の健康チェックを行っていきたいのです。

そんなことを考えていると、
経済酒に走りそうになるかと思いきや、
減らせない原料代をどうその他の場面でカバーするか、
酒質を落とさずに酒化率を上げていくにはどうすべきか、
徹底的に儲けとは離れたお酒も醸していきたいし、
酒造りの現場に楽しみを感じ、
それをお客様にお届けできる幸せを感じられるからこそ、
会社経営の中で、生業である酒造りをどう輝かせるか、
一心不乱に考え続けることができるのでしょう。

何はともあれ、売上としては少し静かな
10月のスタートでしたが、
ここから年末にかけてもしっかりと売って、
美味しいお酒を醸して、会社は健康で、
社員もみなハッピーで、私たちもハッピー!

お客様は美味しいお酒を売って、飲んで、
みながハッピーになれる業種でありたい!!!

日本酒を醸すことは縁を醸し、幸せを醸すこと。

そんな想いを胸に、酒造りの冬を迎えるのです。


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法人としての立ち居振る舞いも、少しずつ勉強です。

普通に考える

2012.10.03 22:08|naoko@kisoji
自分自身がよく使う言葉を思い返すとき、
「普通」という言葉もしくはそれに準ずる言葉をよく使っています。

「それが普通だ」
「普通は違う」
「普通だったら…」

「普通」とは、辞書での表現は次のとおり。

”特に変わっていないこと。ごくありふれたものであること。それがあたりまえであること。また、そのさま。”

では、「普通」の基準となるものは、
一体どこにあるのでしょう。

人である以上、誰かと同じであることの方が奇異で、
人と違うからこそ、人としての個性があるのでしょう。

日本人は、「みんなが○だから私も○」と言った風潮があり、
比較的誰かに合わせて安心感を得ることが、
人種的にも特徴として言われていますが、
現代社会においても、それはそのままなのでしょうか。

小さいころ、学校生活では確かに10人中8人で流行っていることを
知らない私は「普通」ではないと見られていた節があります。

でも、こんな片田舎の学年1クラスしかない
と~っても小さな社会の中で、たった8人に流行っている事自体、
学年何クラスもある大きな学校に行けば、
「普通」ではないのかもしれません。

小さなコミュニティの中で、ごくありふれたことは、
その枠を外した時に、とても奇異な事なのかもしれません。

日本酒の醸造という業界も、とっても小さなコミュニティであり、
またその中に小さな個体が数多く存在し、
自分自身がその業界の色に染まりきっているのではないかと、
常々感じてしまいます。

今日のNHKで見た、伊藤穣一氏の話題には、
とても興味深いものを感じました。

自分自身はクリエイターでもなければ、
なかなか「普通」や「常識」から抜けきれなく、
日々もどかしさを抱えて生きているのが現実です。

何かを創造したり、何かを考えだすとき、
ひときわ集中をして何かを導き出そうとするのですが、
実はその集中こそが盲点であり、
一見散漫なようでも視野を広げることで、
見つかるものが多くある…と。

一見異分野だと思う人々が融合することで、
絶大なる創造が見いだされる…と。

先日までの「人間力アップセミナー」でも、
序盤に「自分は人とは違うことを認識せよ」とあったのですが、
ちょっとニュアンスは違うとはいえ、
やはり「違う」と言うことに違和感を覚えず、
違和感のある中での居心地の悪さこそが、
新しい創造に繋がると考えていくべきなのだと、
改めて思ったのでした。


「古くからの商売」と言う冠がある以上、
なかなか「普通」や「常識」を飛び越える勇気が持てず、
意識することで、間違った方向の力が働くのも回避せねばならず、
自分の気持ちのやりどころにいつも迷いが生じるのですが、
未知なる創造に期待を抱き、日々を過ごしたいものです。


Joi ito's web(こんな方です)
http://joi.ito.com/jp/archives/2012/04/11/005526.html


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自分を定めるのにまだまだ時間が必要です。