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新酒がしぼれました!

2014.10.22 19:20|naoko@kisoji
26by14.jpg

早いですね。
私が蔵の仕事をし始めてから、10月に初しぼりを迎えるなんて、
初めての体験です!

そもそも、9月からお酒造るって言うのも、
当社の設備環境では多少の不安があったことは否めません。

仕込蔵の室温も高いままですし、蒸米の冷却にも手間取ります。
仕込水の冷却だって、限度があります。
一番心配なのは、しぼり機周りの環境ですね。

微生物とお付き合いしながらお酒を造っているのはご承知の通りですが、
蔵の環境の中には、お酒造りにとって有益な微生物だけでなく、
そうではない微生物もたくさん存在しています。

あまり寒くない環境では、どうしてもそれらの微生物たちの活動も
活発になってしまいますから、醸造環境の微生物汚染なんかはとっても気を遣います。

それだけでなく、お酒造りに有益な酵母や麹菌だって、
寒い時期よりも暖かい方が活動は活発になります。

そんなに元気じゃなくてもいいよ!って思いつつも、
彼らだって生き物ですから、暖かいと元気いっぱい活動してくれます。
それは、実はお酒造りにとってはあんまり望ましい事ではないんです。

人間にとって、いいお酒ができる環境を、
彼ら微生物側から見てみると、ちょっと生きづらい環境なんですね。
人間って勝手なもんですが、そのかわりいいお酒を醸して
満足度を得られていけば、微生物たちも満足してくれるのでは。。。
なんて、ますます勝手な理論で微生物たちを利用しているのです。

蔵の環境だって、じゃぁ冷房ガンガン入れて真冬と同じ条件に室温を調整すれば、
暖かい時期だって外部環境に左右されずにいいお酒造れるよね!
って思いがちですが、実はそんなこともなくって。

蔵の中がいくら温度調整されていても、
湿度やら何やら色んな要因が重なって、
結局真冬とは条件がすっかり違っていました。
なんてことになるわけです。

お酒造りって複雑だな~って結局は思うところなのです。

本日のしぼりは、しぼり機も今季初めて稼働しますので、
しぼり機を通ってきた布の香りなんかがお酒についてしまいます。
それなりに気を遣っても、ついてしまうのです。

1本目のしぼりは、そのまま商品化ってわけにはいかないので、
ろ過をしてその後のお酒と調合をして商品化していきます。
毎年必ず1本目のしぼりはありますから、これは仕方のない事です。

蔵では10月に入って新米での仕込が始まりましたが、
9月の仕込は前年産の古米での仕込だったんです。
温度管理された上で玄米で保管されていた古米ですが、
水分を多く保持していたり、米質は新米とは異なります。

酒質だって、新米よりは多少硬い印象で上がるのかな。
今お米の確保も難しくなってきていますから、
翌年度分を古米として先に確保しておく。。。なんてことも、
今後出てくるかもしれません。

蔵に初めて入った17BYとは、
当社だけでなく日本酒業界が様変わりしているな~って、実感しますね。
17BYの初しぼりは12月1日でしたから。

何はともあれ、無事に初しぼりを迎えられホッとしています。

ここから怒涛のしぼりラッシュ。
いや、仕込ラッシュ。
4月まで止まりません。。。
一気に駆け抜けたいと思います!!


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しぼりたての商品発売はもう少し後になります。

ちょっとラフな勉強会

2014.10.13 23:01|naoko@kisoji
岐阜は三千桜の山田社長にお声掛け頂いて、
諏訪の本金さんへ行ってきました。
本金の恒太朗くん夫婦と今井さん、
仙醸の安藤杜氏も一緒です。

特にこれと言ったテーマもなく、
とりあえず山田社長からは
「仕込み配合表を持ってくるように!」
とのお達しが。

何について話そうかーなんて、
ゆるーく勉強会がはじまりましたが、
さすが皆、造りの話になると止まりませんね。

三千桜の蔵人さんも来ていましたから、
結構充実した意見交換会になりました。
どちらかと言えば、麹の話が多かったかな。

私は蔵に入ってからずっと麹屋ですが、
蔵が変われば当然考え方も違うので、
参考になる話がいくつか出てきましたね。

種麹の種類も、色々使い分けられる様になってきたし、
今季もかなりの量の麹を作ることになりますから、
色んなことを試しつつ、ウチにとって最適な麹作りを
また、酒質によってのそれぞれ適した麹作りを
見いだしていきたいと思います。

最終的には、皆いい酒を造るために一生懸命なんですが、
ウチとしては経営感覚を持ち得た上でのお酒造りが、
蔵人それぞれに見いだして行けるといいなって、
これまた改めて実感しなおすことになりましたね。

経営と技術は切り離さなくてはならないと思う反面、
切り離すためには技術者に経営感覚が求められるんだろうなと思います。

今は夫である杜氏がその感覚のもと技術部分を統率していますが、
それが少しずつ他の蔵人、社員に浸透して欲しいものです。

それに関してはそれほど焦ってはいませんが、
会社としてステップアップするひとつの要素であることは間違いありませんね。


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それにしても、造り手との話は楽しいっ!

一年単位の変形労働時間制

2014.10.10 19:30|naoko@kisoji


当社は一年単位の変形労働時間制を採用しています。
秋から冬にかけては日本酒の需要期ですから出荷も忙しく、
蔵については秋から春の酒造期が忙しいため、
夏場の閑散期にお休みを多くとれるように年間休日を設定します。

とは言え、営業・出荷部は12月以外は大抵土日休みにしています。
しかし、醸造部はそういうわけにいかず、
仕込みのスケジュールに合わせて休日設定をします。

基本的に社員は日曜日に休めるよう、
変則半仕舞いで週に2本から3本の醪をたてるスケジュールです。
それでも、どうしても休日を作れない週が出てしまったりして
労働基準法に抵触してしまいます。

醸造部は営業・出荷部と違い、朝が早いですから、
醸造期の定時を7時から17時にしています。
しかし、その時間内ではほぼ仕事がおさまりきらないので、
どうしても早出と残業の時間外が出てしまいます。

そして、休前日は半ドンで、できるだけ早く帰るように促します。

週に何時間以上働いちゃダメとか、
休日は1ヶ月に何日以上ないとダメとか、
お酒造りを全うにこなそうと思うと、
今のうちの体制ではどうしても働かせ過ぎになるのです。

パズルの様に、出勤日と休日と半ドンの日を並べて、
夏場に3週間とか休日を作って、何とか労働基準法もクリアです。

毎年社労士の先生には、ご苦労いただいて年間カレンダーを作成します。
9月から5月が醸造期になった今季は、
醸造期が長すぎるので、どうにもこうにもなりません。

もちろん、時間外で働いてもらった分はキチンと時間外手当を支払いますが、
「じゃぁ、給料払ってるんだから休みなくたっていいじゃない!」
って訳には当然いかないですよね。

精神衛生だって高めなくてはいけないですし、
体力的にも休みがなくては身体がもちませんね。
「え~休みだと思ってたのに。。。」
なんてのは極力避けたいものです。

酒蔵は夜中の仕事もあったりします。
季節労働者が来ていた時は、それほど気にしなくて良かったのですが、
今は全員が通年雇用になっていますから、かなりシビアです。

蔵人としては、勉強のために夜出てきたかったり、
時間外に杜氏と一緒に醪を見たりしたいんです。

意欲がある人ほど、尚更。。。

労務管理を徹底することで、
不必要な残業がなくなって仕事効率が格段に上がったのはいいのですが、
意欲ある社員が自主的に残ったりしにくくなるわけです。

コンプライアンス重視で労務管理をしてしまうと、お酒造りの現実にそぐわないし、
社員を休ませている間は結局私たち経営者が動いているわけで、
どこかに歪みができてしまうのです。

解決方法のひとつは、
たぶん余剰人員を確保してローテーションで休むことでしょうか。
それはそれで、当社にはなかなか出来得ないことですね。

もうひとつは、醸造手当として時間外分をカバーすることでしょうか。
とりあえず、前季までは醸造部もすべて時間外計算していましたが、
今季から試験的に醸造手当として支給することに変更しました。

でも、時間外で働いた分が手当てを上回ると、
その分を追加で支給しなくてはならないんですね。

何だか、どうにもこうにも、どうすれば社員も働きやすくて、
私たち経営者も気持ちよくお給料を支払えるのかが解りません。

やる気をそぎ落としてしまうことだけは避けなくてはならないし、
身体に支障を来すことも避けなくてはなりませんね。

「これだけしか働かなくていいよ。」って範囲の中で、
それなりに仕事をしてくれればいいや、って働き方なのか。
「そんなに働いてもらっちゃ困るよ。」って言いつつ、
すんごい頑張ってくれる社員が沢山いる働き方なのか。

その両方のバランスがしっかり取れて、よりよい職場環境になるんだろうな。

とにもかくにも、私が社長になって最初に感じたことが、
「労務管理をしっかりしなくちゃ。」
「社員の家族の生活をも守るのが社長の役目だ。」ってことです。

「湯川で働いててよかった。」
「やりがいあるよね。」
「休日も充実してるし。」
「もっと仕事頑張らなくちゃ。」

そんな風に、社員から感じてもらえる企業になりたいな!

祝日法とか有給休暇とか、
最近の話題について色々思うところを書こうと思ったのに、
そんなこと関係なくって、
我が社の社員が幸せであれることが重要なんだって、
だからそのために私は何をすべきなのかって、
そっちの方が大切なんだな。

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常に働き手の立場になって考えてるつもりです。。。