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2013.05.11 14:21|naoko@kisoji
商品の宣伝を!

なかなか消費者の方々へお伝えするのが難しいのですが、
【木曽路 特別純米 大寒仕込】
これが、結構いいお酒なのです!



大寒仕込って名前ですから、
大寒の日を留仕込として醸しています。

どうやら、寒の時期の水ってのは、
日頃と違って一際澄み渡るようですね。

前の前の杜氏がそう言っていました。
寒の水は1年常温で放置しても腐らないとか。

要は、大地が凍りつくさむ~い時期ですから、
当然山から流れる水の量も少なくなるわけで、
ウチの井戸水の流量も確かに減るわけです。

そんな凍てつく大地をすり抜けてくる水は、
微生物の数も少なかったりってことなのでしょうか。
(詳しくはよくわかりません)

確かに、吟醸がその頃に仕込まれるのも、
寒さだけではない理由があるのかな…。

で、【木曽路 特別純米 大寒仕込】

2月 しぼりたて
5月 生貯蔵酒
9月 ひやおろし
12月 生一本

てな感じで、季節ごとの味わいを
お客様に楽しんでいただこうと言う、
提案型の商品なのです。

お酒は常に一定の味わいだって思っている方、
まだまだたくさんいらっしゃるんです。

日本酒に深く興味を持って下さっている
愛好家の方々にとっては、
もはや当たり前のことなのですが、
まだまだ伝わりきれていないのが事実です。

しぼった直後ってのは、本当はまだ荒々しくて、
全体的に味わいの要素が散らばっている印象。

そのお酒は月日を経ることで味がまとまってきて、
丸みを帯びた滑らかな印象に変化します。
これを【熟成】と表現します。

生のまま貯蔵するのと、
火入れ殺菌をしてから貯蔵するのとでは、
また熟成の方向性が変わってきます。

生のままでは、酵母が若干数生き残っていること、
麹由来の酵素活性がまだ残っているため、
お酒に残存している成分が酵素によって変化することなど、
本質的にお酒の味わいに変化が起こると言う感じ。

火入れ殺菌をした状態では、
酵母は殺菌されて死滅しますし、
麹由来の酵素活性も不活化しています。

また、熱による負荷がかかることで、
お酒の中に含まれるたんぱく質や
エキス分にも変化が生じます。

火入れ殺菌後冷却されて、一旦酒質が固定され、
それらの成分が装飾的に変化していく感じです。

うまく表現できないのですが、
火入れ殺菌後のお酒の方が、
どんな表情になるか、変化の仕方を想像するのが難しく、
とても複雑な要素が絡み合って熟成していきます。

生であろうと、火入れであろうと、
熟成の環境によっても、その変化の方向性は変わります。

より低温の方が長く貯蔵するにはいいのですが、
熟成を進める為に、敢えて常温貯蔵を選ぶものもあります。

今、ウチの蔵ではフレッシュローテーションをしている
商品が結構多くあります。

要は、熟成の過程をあまり経ることなく、
しぼりたて生の状態で早く出荷したり、
瓶火入れ後2~3カ月後から出荷開始し、
1年程度でそのお酒全てを売切るローテーションです。

2年や3年、意図してお酒を熟成させる場合もありますが、
現状での経営やお酒の訴求力を瞬発的に求めるには、
どうしてもフレッシュローテーションになってしまいます。

今回ご紹介した【木曽路 特別純米 大寒仕込】も、
冬の生一本を販売し終われば、
次のしぼりたてを発売し、1年毎売切りを目指しています。

毎年、お酒の味わいは微妙に違いますから、
飲む季節や年度によって、お客様が受ける印象も、
多少違ってくるのではないでしょうか。

ワインでは当たり前にビンテージが表示されています。
日本酒も、醸造年度を表示する蔵が増えています。

当社も、多くのお酒に醸造年度を表示しています。

この大寒仕込の様に、
季節ごとの味わいの変化や、季節ごとの表現方法を、
日本酒でも堪能していただきたいとの意図がたくさんあります。

2月 しぼりたて しぼってそのまま
5月 生貯蔵酒 生で貯蔵し、出荷の少し前に瓶火入れ(1回)
9月 ひやおろし 火入れ(1回)で瓶貯蔵し、秋になってそのまま出荷
12月 生一本 更に冬まで熟成をすすめたもの

飲む季節によって、お酒の表情ってかなり変わります。
まだまだ、もっと上手な表現方法が
あるような気もしていますが、
まずはひとつの商品で表現を続けていくことが大切かな。

そういうわけで、
5月になっていますから、今は【生貯蔵酒】
原酒ですから、これからの季節は
ロックでもオススメです!!

ご興味のある方は↓
http://www.sake-kisoji.com/SHOP/J003.html


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