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タンク

2015.11.13 15:10|naoko@kisoji
先日1本のタンクが旅立っていきました。
私が入社した当時は、貯蔵用の密閉タンクは、
7,000L~14,000L程度のものが30本近くあったのではないでしょうか。

タンク貯蔵をすると言うことは、
しぼったお酒がそのタンクの容量に見合った量になるまで生酒のまま置き、
しぼったお酒の量が溜まった時点でまとめて火入れ作業を行います。

その方が、タンクの中に無駄な空間が少なくなり、
お酒が酸化しにくくなるのです。

しかし、私が入社以来の10年でさえも、少量多品種化が加速度的に進み、
普通酒や本醸造、主力の木曽路特別純米酒と業務用の純米酒以外は
大容量のタンクを満量にするほど同じ種類のお酒を造らなくなりました。

更には火入れ温度を精密にコントロールして急速に冷却をしたかったりと、
火入れの精度を高めて高品質化をしていく為には、
どうしても瓶燗急冷が選択されるようになるわけですね。
瓶燗急冷すると言うことは必然的に瓶のまま貯蔵しますので、
貯蔵のスペースはタンクよりも遥かに多く必要になります。

もちろん、タンク貯蔵のお酒は、タンク熟成を見越して、
瓶貯蔵のお酒とは造りを変えています。
ですから、タンク貯蔵のお酒についても、
熟成後の品質は格段に良くなっている実感はあるのです。

しかし、そうこうしているうちに大容量の貯蔵用タンクが空いたままになり、
次第に使われるものが少なくなって来るのも自然の流れです。

随分前にこのblogでも書きましたが、
数年前に大容量のタンクを10本近く処分したことがありました。
タンクがなくなり空いた場所には瓶貯蔵用の冷蔵庫が新設されたり、
貯蔵庫に変わったりして、随分とスペースを有効活用できています。

私が日本酒の業界に入ってからのたった10年でも、
日本酒のあり方や品質、理論も大きく変わってきています。
入社して以来右肩下がりに歯止めがかからず、
貯蔵タンクに残っている古酒も
果たしていつ売れていくのかわからない状況だったのが、
地道に不良在庫をろ過調合しながら使っていき、
今は会社の経営的にもできるだけフレッシュローテーションにして、
商品構成や在庫回転率も変わってきました。

先代はうちの会社を大きく伸ばした人でもありますが、
近年は市場の流れに逆らえず、
飲酒人口の減少や飲酒運転取締強化を言い訳に、
自社の売り上げ現象も自然減で致し方ないと捉える向きがありました。

ここ最近は努力が実ったのか、市場の流れなのか、
ようやく売上も回復傾向になってきて、
毎月前年同期を上回りながら推移出来るようになってきました。

しかし、その裏では先に書いたように、
タンク貯蔵から瓶貯蔵に変わってきた商品が大多数で、
当然タンクで貯蔵するより瓶貯蔵の方が、
冷蔵コストや倉庫代、1年分の在庫を先に瓶に詰めるので、
瓶や王冠などの資材の先払い、瓶燗急冷の作業コストなど、
品質と引き換えに貯蔵管理コストはかなり上がってきています。

できれば、主力の木曽路特別純米酒や業務用の純米酒も
瓶貯蔵に切り替えられれば理想的なのですが、
量が多いだけに、一時的なコストアップと
瓶燗急冷の作業が一時期に集中してしまうリスクを
うまく回避出来なければ、難しいかなとも感じます。
タンク貯蔵は大量生産型ですから、当然ですね。

どこまでやるの?どこまでできるの?
ひとつひとつの選択が、会社の将来にも大きく関わります。

近い将来、仕込みタンクと調合タンクだけがあって、
貯蔵用の密閉タンクがない酒蔵も出てきそうですね。


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