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社長が育つ、社員が育つ、会社が育つ。

2017.04.23 17:23|naoko@kisoji
4月22日、28BYのお酒造りも、甑倒しと相成りまして、
長いお酒造り期間もまずはひとつの節目を迎えました。

ここから皆造まではもうしばらくあるわけですが、
何はともあれ、大きな事故もなくやってこれたことに、
ホッと胸を撫で下ろしております。

さて、私個人としては、社長になって以来、
酒造り(現場)に対する向き合い方について、
自分の立ち位置をどうとるかが課題となっています。

酒造りが好きですから、今季も麹屋として造りに入り、
かと言って、醸造部の社員も4人から5人に増え、
私は麹屋の仕事以外の蔵の仕事はあまりしない環境で、
今季は酒造りを行ってきました。

2月になり、営業社員が1名退職したことと、
4月になり、私自身が手術入院をしたことによって、
結果として強制的に酒造りの現場から離れることになり、
私個人としては今季の酒造りを全うできなかった、
何とも中途半端な気持ちで甑倒しを迎えました。

ただ、私が徐々に現場を離れるにつれて、
仕事が分担されるようになり、
蔵人たちも新たな仕事を任せられる様になっていきます。

現場で一緒に仕事をしていると、
蔵人たちの良い所も見えますが、悪いところも良く見えます。
蔵にいると、「口うるさいババァ」になっている自覚があります。
褒めて育てなくちゃいけないのに、どちらかと言えば怒ってばかり。
ダメ社長である自覚も大いにあるわけです。

もっと現場を俯瞰して、全体的にどう回っていくべきかを、
考えるべきが私の役割なんだけれど、
どっぷり現場に入ってしまうとそれが出来にくいのでしょう。

ですから、私が現場を離れることは、
蔵人たちにとってもとてもいい事なのはわかっています。
実際に、彼らの仕事の範囲も大きく広がったと思います。

ただ、蔵人が作業者から技術者として育っていくには、
彼らの取組み姿勢も大きな要素となりますね。

自分が酒造りを始めた頃は、というか、今でも、
「わからないことは調べる、考える、聞く。」と言った事を
常々行ってきました。

経験の浅い蔵人にとっては、
私たちが酒造りについて話し合っている言葉ひとつ、
疑問でならないことが沢山あるはずなんですが、
彼らの中で自己完結しているのか、
あまり聞いてこないんですよね。

例えば利き酒をしても、あまりコメントがなかったり。
自分の感覚と私たちの感覚を擦り合わせる作業をしないと、
利き酒だってなかなか上達していきません。

日々の作業は回数をこなすことで慣れていきますし、
効率のいい作業が行えるようになってきています。
充分に評価できる部分でもあるのですが、
「考える」ことをしなければ、技術者にはなれないのです。

私は、そう思っているからこそ、
彼らに常々「考えることをしなさい」と伝えているわけです。
だからこそ、私たちもヒントは与えても答えは伝えない。

考えることで「聞く」ことが生じ、アウトプットできるわけです。
その中で新たな知識がインプットされていくはずなのです。

ただし、人それぞれ目指すものも違うでしょう。

私は酒造りをするからには技術者でなくてはならないと考えています。
技術者であれば、杜氏や頭とともに酒造りを「考えて」いけますね。
ただの作業者にとどまるのであれば、
私たちもそれ以上技術者としての素質を求めることなく、
必要な作業が失敗なくこなされていればOKになってしまいます。

当社としてどんな人財が必要か、
どんな人財になっていってほしいかと言う、
理想論なのかもしれません。

それ以上に、私の「仕事論」そのものなんだと思います。

そんな考え方や蔵人との距離感はおかしいのかな?
私の仕事論を押し付けてはいけないのかな?

社員を育てるのは難しいですね。
社長が育たなければ社員も育たないと言うのは、
私自身、頭ではよく理解しているつもりです。

仕事に対する目標が違う社員たちを
上手にまとめて、会社として向かうべき方向へ導くのが、
社長の仕事なのでしょうけれど。

ただ、その為には、
社員の取組み姿勢も問われると思います。

現場を知っているだけに、
むしろ、今の現場の基礎を作り上げてきた自負があるだけに、
自分の感覚と同じものを蔵人たちに求めてしまうのでしょう。

酒造りがひと段落し、
少なからず成長した蔵人たちを前にして、
来季以降の体制についても考えていかなくてはなりません。

社長が育たなければ人は育たない。
人が育たなければ会社も育たない。

自分が突っ走れば何とかなっていたステージは終了にしなくては。

ここ最近は、
様々な不安と恐怖と危機感の渦から抜け出せず、ちょっと弱気。
焦るばっかりで何も前に進めていない気がしています。

現場から極力離れることで、
営業で外に出ることも増えてきて、
経営の本質的な部分にしっかり踏み込んでいく
そういう時間をもっと増やしていきたいと思います。

あと数カ月で社長7年目に入ります。
次のステージはハードル高いなー。


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