創業370周年を迎えています。
2020.10.01 05:30|naoko@kisoji|

創業370周年です!って声高に言いながらも、
正直全く想像のつかない長い長い年月です、370年。
これだけの長い年月を経てきているわけですから、
きっと様々な困難にぶち当たってきたんだと思います。
今もまさに、コロナ禍で大きな壁が目の前に立ちはだかっています。
こんな状況を経験するとは思ってもみませんでしたから、
毎日頭のど真ん中を不安が行ったり来たり。
ネガティブなことを言葉にしてはダメだと言い聞かせている私ですが、
社員の前でもお得意先でも、流石に不安が口をついて出てしまいます。
「新たな日常」なんていう言葉が作られ、
人と人が密にコミュニケーション取ることが否定され、
日本酒自体の存在意義も薄れてしまうのではないかとさえ感じます。
子どもの将来、
生身の人間は対面してコミュニケーションをとっているのか、
そんなことさえ疑問視してしまう自分がいます。
でもね、やっぱり対面して感じあう肌間隔って、
とってもとっても重要なことだと思うんです。
リモートで顔を見て話すことは容易になったものの、
対面して話をするときの熱量とか、共感とか、
そういった中から新しいものが生まれたり、
ご縁が広がったりするんですよね。
で、そのコミュニケーションの中には、
日本酒をはじめとるするお酒が、
いい具合につなぎ役になってくれたりするんですよね。
私たちは、そんな日本酒を醸しているんです。
370年も醸し続けてきているんです。
「今日という日が歴史をつなぐ」
シンプルに毎日を積み重ねていくこと。
明日は未来。昨日は積み重なった歴史の1ページ。
今日を大切に過ごすことで、
大切な1日が歴史に刻まれていくんですね。
これまで、自分たちの存在意義的なものをず~っと考えていて、
歴史とか地域性とか気候環境とか、
ここにしかないものや、自分たちの在り方とか、
明確な答えにはならなくても、なんとなく見えてきたな~って思っていて、
技術的にはそれらを複合すると生酛とか山廃とかに行きついてきていて、
考えもまとまってきたし、ちょっとホッとしていたところだったんです。
なのになのに、コロナ禍のおかげで、
たどり着いたかのように思えた答えが
ぐんぐんと遠ざかって行ったじゃないですか。
しかも若干迷路のように道筋は複雑なように感じます。
結局、頭ん中ぐるぐるぐるぐる。
新しいステージに突入したってことですね。
商売の方法や、販路の考え方なんかも、
柔軟に変えていかなくてはならないかもしれませんし、
消費者のみなさまのアクセス方法も、
今までとは角度を変えて作り上げていかなくてはならないかもしれません。
常に一歩一歩、小さくても踏み出しながら歴史を刻み、
振り返れば100年刻んでたね!
って、未来につながっていれば、
私の役割はきっと果たせたってことでしょう。
ん?私、生きてるうちにゴールテープ切れるんですかね? 笑